この記事では、生命保険を解約せずに低金利で解約金相当額の貸付を受ける手続きを紹介していきます。
特に、全国的に見ても契約者が多いであろう
- JAの生命保険
- 郵便局かんぽ生命
の二つについて、契約者貸し付けの手続きとその違いを説明しますね。
借金で困っていても生命保険を払っている人は多いでしょう。なぜなら借金持ちは、からだが資本。
入院時など生命保険がないと生活が成り立たなくなりますしね。私と同じ世代であれば『かんぽ』『JA共済』の生命保険に入っている人は多いのではないでしょうか?
とくに田舎の人にはなじみが深い保険ですし、50~60代の親世代にとっての絶対的な安心感がありますから。
完全に主観ですが私の場合は以下の通りでした。
- かんぽ生命とゆうちょの定期を一緒にしている
- 兼業農家で、JAとのつながりがある
- 両方の出張所が近くにある
- 一般の生命保険会社の営業所が近くにない
生命保険のなかでも掛け捨てではないタイプのもの、いわゆる『満期』があるものは解約したときに『解約返戻金』という制度があります。
いままで支払ってきた額の100%ではないですが、解約すれば保険料金の返金がある制度ですね。
ここまではみなさんご存じだと思います。でも、いざという時のために生命保険は残しておきたい。
そんな風に考える債務者の方は多いでしょう。実際、仕方なく解約してしまう方もネット上も現実でも多く見受けられます。
しかし、ちょっと待ってください!
本当にその生命保険、解約してもいいんですか?
解約したら無保険です。最低限、健康保険でカバーできるとはいえ入院などもあるわけですからこれは残しておきたいですよね。
そんなわがままな貴方のために私が実際に利用した金策方法を紹介します。
JA/かんぽ生命保険の契約者貸付という制度を使う
生命保険の解約返戻金を解約せずに利用できるのが「生命保険契約者貸付」という制度です。
なにも知らずに就職してからずっと、生命保険の支払いをしてきましたが・・・・。
多重債務者となり、いよいよ行き詰ったとき。そんなときでも融資の信用審査なしに金融ブラックの人でも借りることができるのが「契約者貸付」の制度です。
まあ、この先払っていける自信がないのならば潔く解約し、自分に見合った保険に切り替えるのもひとつの手ではありますが。
今回は、郵便局の「かんぽ生命」とJA兵庫西の生命保険で契約者貸付を利用したとき、どのような違いがあったかを書いてみたいと思います。
JA生命保険で貸付を受けた時の借入利率
JAの生命保険で契約者貸し付けを受けた時の利率について、表にしてみますね。
共済種類 | 契約年数別の貸付利率 | ||||||
養老保険共済 |
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終身共済 |
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こども共済 |
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建物厚生共済 |
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年金共済 | なし | ||||||
積立型終身共済 |
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医療共済 |
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予定利率変動 型年金共済 |
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(参考:紀南JA 保険貸付利率一覧)
JAの生命保険の場合、保険種類によってだいぶ貸付利率に幅がありますね。
あとは、~15年まで借入が出来ない保険も….。
長期の積立がないとちょっと厳しい感じですね。
かんぽ生命保険の貸付利率について調べてみた
かんぽ生命の貸付利率についても、同様に調べてみました。
(参考:かんぽ生命の主な利率について)
(参考:平成30年時点の契約期間別 貸付利率)
おおざっぱにまとめると、かんぽ生命の貸付利率は1.5%~6%といったところです。
かんぽ生命で契約者貸付を利用するときに必要なもの、実際に受け取れるまでの期間を紹介。
まずは、かんぽ生命。いわずとしれた、日本郵政の生命保険です。入っている方も多いんじゃないですかね?
ここの契約者貸付を利用するときに準備するものは、以下のとおり。
1.かんぽ生命の保険証券
2.印鑑
3.自分の証明が出来るもの(保険証、自動車の免許証など)
4.通帳(自分の口座に入れるときのみ)
これだけ。ちなみに、いくらまで契約者貸付が受けられるかは実際に郵便局の保険取り扱い窓口にだせば調べてくれる。その中から、いくら借り入れるかは自分で決めることができる。
手続き用紙や書き方は、郵便局の窓口で教えてもらえるので、そのとおりに書くだけ。
ここからが大きなメリット!他の生命保険会社と違い、郵便局は即日!その場で現金を受け取ることができる。
もちろん、口座に入れてもらうことも可能。
この金は、基本的に返す必要がないと他のサイトで見たことはあるが・・・これは半分正解で半分間違いの情報の気がする。これについては後で書きます。
JA兵庫西の生命保険で契約者貸付を利用する
今度は、JA兵庫西の生命保険の契約者貸付。
こちらは、終身と医療保険に入っていたが、終身保険しか、契約者貸付が受けられないとJA兵庫西の窓口で言われた。証券には、どちらも解約返戻金についての記述があるが・・・。
契約期間の関係なのか、医療保険自体が無理なのかは分からない。どちらにしろ、窓口で調べてもらえるので気になる人は窓口で聞いてみて欲しい。
さて、その契約者貸付に必要な書類は以下のとおり。
1.生命保険の保険証券
2.印鑑
3.身分証明(保険証、自動車の免許証など)
4.預金通帳
5.収入印紙(~10万 200円、100001~ 400円。事前に郵便局などで購入する必要がある。)
郵便局のかんぽ生命と違い、預金通帳と収入印紙が必要になってくる。
窓口での現金受け取りはできないらしい。これは、JA兵庫西のみかもしれないが。
収入印紙は必須。また、JAでは取り扱っていないと思われるので事前に郵便局等で購入しておく必要がある。
そして、実際に受け取れるまでの期間は手続きしてから3日~1週間。この違いは、生命保険を契約した支店で手続きしたか、否か。
どこで契約者貸付の手続きをしようが、いったんは契約したJAの支店へその申請書が行き、それからJAの本店へというルートらしく、契約支店以外での手続きとなると、そこから契約支店への申請書の移動期間が当然必要となってくるので遅くなる、ということだ。
なるべく早く手続きを済ませたいのならば、契約支店にて「契約者貸付」の手続きをしよう。
最短でも、3営業日は掛かるらしい・・・。実際に私が試した時は、およそ2週間かかりました。
契約者貸付金は、返済する必要がないという情報の間違い
正確には、
「生命保険料金を支払い続ける限りは、毎年借り換えをすることで実質返済する必要はない」
である。
これは、どういうことか?説明しよう。
生命保険の契約者貸付は、自分の支払った保険料金の中から借り入れしているが、もちろん「借り入れ」なので利息が掛かってくる。その利息も含め、返済期限は借り入れてから1年後となっているわけ。
え?返済期限あるの?って気づいたと思うけど、そうなんです。返済期限があるんですね~。
しかし、その返済期限がくるまでに当然のごとく生命保険料金の支払いがあるわけですよね。そうなると、借り入れたときより積立金が多くなる。
つまり、返済期限が来たときには上積みされた分が更に借り入れ可能となっているわけです。
となると、利息を含めた全額を再び借り入れすると実質的には返済をする必要はない、ということになる。
これをずっと繰り返せば、返済することはないわけですね。当然、保険料金の支払いに関してはずっと支払っていかないといけないし、1年に1回はその借り換えのために窓口に行く必要はあります。
保険料金の支払いにも、この契約者貸付を利用することができます。
こちらについても同様に返済期限は1年間となっています。期限内に一括返済もできるので、ボーナス時期などに一括返済しておくといいでしょう。
また、保険料金の払い込みについては大体の保険で1~2ヶ月は猶予があるのでそのあたりも窓口に聞いておけばわざわざ借り入れする必要もないですけどね。
かんぽ生命とJAの生命保険の契約者貸付の違いまとめ!
かんぽ生命・JA共通の必要物
1.生命保険証券
2.印鑑
3.身分証明
JAのみ。
4.預金通帳
5.収入印紙(~10万 200円、100001~ 400円。事前に郵便局などで購入する必要がある。)
貸付金を受け取れるまでの期間
かんぽ生命:最短即日
JA兵庫西:3日~1週間
こんなとこかな。契約者貸付も、ご利用は計画的に・・・ですね。